この記事で説明しているポイントは?
トイレから流れる水量や勢いが前より弱くなったと思っている方に、今回は誰でも簡単に水洗トイレの水量を調節する方法をご紹介しましょう。
こちらの記事では、タンクに水がたまらないトラブルの原因と自力でできる対策を解説しています。
タンク付きトイレの水量調整方法
先ずトイレタンクに取り付けられたオーバーフロー管とタンク内の水位を確認します。オーバーフロー管にはタンク内の水位の基準となる目安が書かれています。水位が基準位置にあるか、そうでないかによって調整方法が異なります。
クサリで水量調整
タンク内の水位が、オーバーフロー管の基準位置にある場合は、トイレレバーに繋がるクサリ、チェーンを調整して水量調整を行います。このように適量の水が溜められている場合は、トイレレバーの劣化や緩みによって水量が弱く、または強く感じることが多いのです。
給水管の止水栓を閉める
マイナスドライバーを使って、トイレタンクにつながる給水管の止水栓を閉める。
トイレレバーハンドルのクサリを調整
タンクの蓋を開けると、トイレレバーの先に金属やプラスチック製のクサリが、ゴムフロート弁に繋がっています。
クサリの調整
クサリやチェーンは玉数で調整できるので、基本的に玉が5~6個余るように取り付けられています。そこで、玉の余り数を増やすことで、トイレに流れる水量を抑えられます。
水量の確認
閉じていた止水栓を開けて水量を確認します。まだ、理想の水量になっていない場合は、もう一度クサリの位置を調整してください。水量が良ければ、蓋を閉めて調整完了となります。
ボールタップで水量調整
基準値より水位は低くても、高くても、タンク内のボールタップの位置を調整することで、水位が調整できます。水位が高ければ水量が増え、低ければ水量も減少して、水の勢いが弱くなります。
給水管の止水栓を閉める
マイナスドライバーを使って、トイレタンクにつながる給水管の止水栓を閉める。
ボールタップの位置を変えて水位を調整
種類によって調整方法は変わりますが、ボールタップの浮き沈みによって、タンク内に溜まる水量を変えられます。フックに引っ掛ける調節リングの位置で水位を調整するタイプと、調節リングのないものがあります。その場合は、ボールタップのアーム部分のロックを外して、アームの角度を曲げて調整することで、水位を調整できます。調節リングのあるタイプでは、右方向に調節リングを回せば水位が高く、左方向に調節リングを回せば水位が下がります。
水量の確認
閉じていた止水栓を開けて水量を確認します。まだ、理想の水量になっていない場合は、もう一度クサリの位置を調整してください。水量が良ければ、蓋を閉めて調整完了となります。
タンクレストイレの水量調整方法
タンクレストイレは、タンクを取り除いて水道管から直接水が流れるタイプです。この場合はトイレタンクと異なり、リモコン操作によって簡単に調整が行えます。ただし、リモコンもないタンクレストイレの場合は水量調整が難しく、メーカーや修理業者に依頼してください。リモコンによる操作方法はメーカーによって異なります。例えば、止めるボタンを10秒間長押しすることで、施工者モードが表示され、その中に水量調整の項目があります。ただし、これら施工者モードはメーカーが知識のある方以外が操作できないように、設定されたものであることを承知しておいてください。また、スマホアプリで操作できる製品もあるので、手持ちの説明書を確認の上、正しい手順で水量調整を行ってください。
水量調整の注意点
タンク内に水が溜まってから流す
トイレの水の勢いはタンク内の水量に関係するので、タンク内に水が溜まり切っていないうちに水を流せば、勢いは弱まってしまいます。タンク内に水がしっかりと溜まってから、トイレレバーを操作しましょう。
一度に流すトイレットペーパーの量は3~5m
メーカーによると、トイレットペーパーの流す量は3~5mが目安だと公表されています。シングルならダブルの2倍以上でも問題ないようです。ただしこれは初期状態の場合なので、無理に節水などを行った場合は、流せるトイレットペーパーの量は少なくなるとされます。
トイレットペーパーでトイレがつまって少しずつ流れる場合の対応方法をこちらの記事で説明していますのでご覧ください。
節水トイレと同じ水量にしない
最新の節水トイレに記載されている水量までなら、通常のトイレでも節水して良いというものではありません。節水トイレはただ単に水量を少なくしている訳ではなく、少ない水量できれいに流せる構造になっているからです。
いかがでしたか、流す水量は「つまり」に大きく影響するので、必ずしも水量を増やしたり減らしたりすれば良いというものではないことに注意してください。