「トイレに手洗い器を付けたいけど費用は?」「トイレが狭いけど、後から手洗い器をつけられるかな?」など、疑問を持っていませんか? 今回はトイレの手洗い器のリフォームについて、費用や種類など、様々な質問・悩みにお答えします。

トイレ内手洗い器のメリット

トイレ内で手が洗える

トイレの外に菌を持ち出さずに済みます。トイレで手を洗えないと、ドアノブなどに菌がついて他の人に移してしまうかもしれません。特に、ノロウィルスなどは汚物から手を介して感染するので注意が必要です。手洗い器を設置すれば、しっかりと洗浄することで家庭内感染を防ぐことができます。

使いやすく洗いやすい

トイレタンクの手洗い器で手を洗おうとすると、便器が邪魔で洗いにくいことがあります。特に、高齢者や子どもさんでは手が届きにくく、無理な体勢でケガすることもあります。独立した手洗い器であれば、便器が邪魔になることはないので、誰でもきれいに手を洗うことができます。

見た目がオシャレ

トイレ内にオシャレな手洗い器を設置すると、トイレ全体がオシャレに見えます。来客時はもちろん、自身で使う時も良い感じで使えます。尚、カウンター型にすると小物を置くこともできるので、自分好みの雰囲気を作り出すことができます。

トイレ内で完結

手洗い器があれば、トイレ内で手を洗えるので、洗面所などに移動する必要がありません。菌を外に持ち出さないだけでなく、来客にトイレ以外の場所を見られずに済みます。来客側にしても洗面所に移動する気遣いの必要もないので、双方にメリットがあります。

トイレ内手洗い器のデメリット

トイレが狭くなる

トイレ内に手洗い器を別に設置すると、そのスペースが必要となるので、トイレはどうしても狭くなります。特に、マンションなどトイレが広く設計されていない物件では、圧迫感を感じやすく、出入りの邪魔になることもあります。

水が飛び散り易い

手洗い器の受け皿が小さいと、手を洗って時に水が飛び散り易くなってしまいます。床や壁に飛び散った水を放っておくと、カビや汚れの原因となります。ただし、これはトイレタンクの手洗いでもいえることなので、大きな手洗い器なら問題にはなりません。

しっかり洗えない

床や壁への飛び散りを気にして、手全体をしっかり洗うことをためらいがちになります。その結果、手洗いの効果が減って、大腸菌の拡散が心配されます。また、手洗い器が小さくて石鹸などを置くスペースが確保されないと、洗浄効果が下がってしまうこともあります。

手入れが面倒

手洗い器が別に増えた分、お手入れする箇所や手間が増えることになります。こまめにお手入れしないと受け皿に水垢が溜まり、黄ばみやピンク色の汚れなどが発生してたいへん不衛生です。飛び散った水の拭き取りも手間ですから、掃除が苦手な方は避けた方が良いかもしれません。

費用がかさむ

手洗い器の設置には本体価格だけでなく、給排水管の工事費用もかかってきます。グレードが上がれば費用も高くなるので、どこかで妥協する必要も出てきます。

トイレ内手洗い器のリフォーム費用

交換リフォームの場合

既存の手洗い器を交換する場合は、給排水管の移動を行わなくて良いので、後付けよりも費用は安くなります。
・キャビネット型:費用目安 12万円~17万円
・カウンター型:費用目安 7万円~12万円
・通常タイプ:費用目安 5万円~12万円
収納やカウンター、手洗い器が大きくなるほど費用は高くなります。

後付けリフォームの場合

後付けで手洗い器を設置する場合は、給排水管の工事を行う必要があるので、交換の場合より費用はかかります。
・キャビネット型:費用目安 15万円~20万円
・カウンター型:費用目安 10万円~15万円
・通常タイプ:費用目安 8万円~15万円
壁に埋め込む場合では、壁の補強なども必要となり、更に費用が高くなります。

トイレと同時に交換した場合

タンクレストイレや収納一体型(システム)トイレの場合は、基本的に手洗い器が独立して設置されます。その場合の費用は、35~60万円くらいになります。製品や工事内容によって費用は変わるので、しっかりと見積もりを取って下さい。

手洗い器の種類

キャビネット型

手洗い器とキャビネットが一体となっています。トイレットペーパーや掃除用具などを収納できるので、整理整頓された印象を与えます。サイズや形も豊富で、トイレの横やコーナーなどに設置可能です。

造作カウンター型

造作カウンターの上に手洗い器を設置し、カウンターには石鹸や小物を置くこともできるので、清潔でオシャレな感じがします。ただし、収納がないので、物をしまうことはできません。

壁付け型

手洗い器を壁に取り付けて、宙に浮いた状態になっているので、移動の邪魔にならず、狭い空間でも取り付けが可能です。尚、製品によってはカウンター型のようにものを置けるスペースがある製品もあります。

埋め込み型

手洗い器の一部が壁に埋まっているので、出っ張り部分が少なく、その分のスペースを確保できます。シンプルな手洗い器はもちろん、キャビネット型などが取り付けられます。

設置できる広さ

0.4~0.5坪

基本的に平均的な広さ(0.4~0.5坪)のトイレなら、手洗い器の設置は可能ですが、出入りの邪魔になったり、圧迫感を感じたりすることもあります。

0.75~1.0坪

やや広めの0.75~1.0坪の大きさのトイレならゆったり使えて、水の飛び散りが気にならないよう、しっかりと手が洗える大きさの受け皿がおススメです。

狭いトイレに後付けできるタイプ

コーナータイプ

トイレの角に設置でき、比較的邪魔になりませんが、正面ドアの場合には不向きでしょう。

埋め込みタイプ

壁に埋め込むので、出っ張り部分が少なく、圧迫感を減らせます。壁に埋まっているので、壁への水の飛び散りも減らせます。ただし、壁や給排水管の関係から取り付けられない場合もあるので、見積もり時に確認してください。

タンクレスタイプ

便器の横幅を縮めスペースが確保でき、手洗い器を設置します。例えば、アラウーノ専用手洗いなら、トイレの後ろ側コーナーに設置出来て、出入りの邪魔になりません。タンクレストイレは前面を短くでき、座る時や出入りの邪魔になり難い位置に設置できます。

収納一体(システム)タイプ

トイレタンクがキャビネット内に納められているので、手洗い器はトイレの横や(斜め)後ろに設置されます。トイレ本体もコンパクトで手が洗い難いという事は比較的少なくなっています。キャビネットの上に物を置くスペースもあり、石鹸などが使えます。

いかがでしたか、トイレに手洗い器があれば衛生的ですが、トイレを狭くするデメリットがあります。それほど安い買い物ではありませんが、メリット・デメリットを確認した上で導入するかどうかを判断してください。