「トイレの床に水漏れしている!どうしたらいい?」
朝起きたらトイレの床がじわじわ濡れている、便器の周りがいつも湿っている…そんな経験はありませんか?トイレの水漏れは、放置すると床材の腐食や階下への漏水など、深刻な被害につながる可能性があります。
この記事では、トイレの床にじわじわ水漏れする原因、給水管やタンク、ウォシュレットなど、水漏れが発生しやすい部分と水漏れと勘違いしやすいトイレ床が濡れる原因について紹介しています。また、自分で修理できるケースと業者に依頼すべきケースの判断基準、信頼できる水道修理業者の選び方についても紹介しています。
トイレの床に水漏れして困っている人はぜひ参考にしてみてください。
トイレで床以外の場所からの水漏れについては以下の記事をご覧ください。
この記事で説明しているポイントは?
【トイレ水漏れ】床が濡れる!8つの原因と発生しやすい部分
トイレの床にじわじわ水漏れする原因は以下です。
便器のひび割れ・破損
トイレの便器が割れていると、トイレの床にじわじわ水漏れします。便器にヒビ割れや破損がないか確認してみましょう。便器が割れる原因として、熱いお湯を便器に流したり、衝撃を与えたりすることが考えられます。
トイレの便器の割れが原因の場合、自分で対処するのは難しいためすぐに業者に修理依頼しましょう。
マンションやアパートなどの賃貸物件の場合は大家さんや管理会社に連絡し、指示を待つのがおすすめです。
便器を設置したときの不備
便器を設置したときに不備があると、トイレの床に水漏れします。便器やタンクが結露していないのに、水を流すと床から水漏れする場合は便器を設置したときに不備があった可能性が高いです。
便器を取り付けた際に必要な部品を付け忘れていたということも考えられるので、業者に連絡しましょう。
水道管の接続部分が故障している
水道管の接続部分が原因の場合もトイレの床に水漏れします。接続部分のナットの緩みや、ナットの内部にあるパッキンの劣化などが考えられます。
トイレタンクと便器の間の接続部分から漏れている場合もあるためチェックしましょう。
給水管・排水管の劣化や破損による漏水
配管の劣化による水漏れは、築年数が15年を超える住宅で特に注意が必要です。給水管では、継手部分の腐食やパッキンの劣化が主な原因となります。
一方、排水管では、排水時の振動や温度変化による亀裂、接続部のシール材の劣化が水漏れを引き起こします。
見落としやすいのが、便器下部の排水管接続部分です。この部分は、便器を設置する際に使用するワックス製やゴム製のパッキンが経年劣化により硬化し、水密性が低下することがあります。
その結果、トイレを使用する際に少しずつ水が漏れ出し、床材を伝って広がっていきます。
また、配管の腐食は内部から進行するため、外観からは判断が難しいことが特徴です。特に、給水管の場合は常時水圧がかかっているため、小さな穴や亀裂からでも継続的な漏水が発生します。
このような状態を長期間放置すると、床下の湿気上昇や木材の腐食、さらにはカビの発生など、住宅の構造に関わる問題に発展する可能性があります。
止水栓のパッキンが劣化している
止水栓のパッキンが劣化していると、トイレの床に水漏れします。止水栓の付近をチェックし、水が漏れている場合、止水栓のパッキンの劣化を疑いましょう。
止水栓のパッキンが原因の場合、新しいものに交換するとなおります。
ウォシュレットが劣化・故障している
ウォシュレットが劣化したり故障したりしていると、トイレの床に水漏れします。設置してから年数が経っている場合、劣化していることが多く、故障している可能性は少なくありません。
また、ウォシュレットと給水管との接続部分から水漏れすることもあります。
ウォシュレットと給水管との接続部分には、給水フィルター、水抜き栓などの部品があり、この部分の劣化も水漏れの原因になります。
給水フィルターや水抜き栓などの部品は自分でも交換できますが、使っているものと同様の部品を購入しましょう。
ウォシュレットでの水漏れの原因と自分でできる修理方法について、こちらの記事で解説しています。
トイレタンクから水漏れしている
トイレタンクから水漏れしていると、トイレの床に水漏れします。トイレタンクが割れていないかチェックし、割れている場合は専門業者に修理依頼しましょう。
他にもトイレタンクから水漏れしている場合の原因は以下の3つが考えられます。
- ボールタップの劣化
- パッキンの劣化
- フロートバルブの劣化や故障
これらトイレ内の部品が原因の場合、部品を交換することで水漏れがなおります。
床から水漏れしている
トイレ自体に原因がない場合、トイレを設置した床からの水漏れが考えられます。トイレ下の床から水漏れしている場合、便器と便器下の排水管の接続部分の不具合が原因です。
便器と便器下の排水管の接続部分の不具合が原因の場合、水漏れする便器と床の隙間を無理にふさいでも改善しません。
それどころか、便器の下に水が溜まり、床が腐ることもあります。
床から水漏れしている場合、自力で対処するのは難しいため専門業者に依頼しましょう。
マンションやアパートなどの賃貸物件の場合、あなたの部屋だけではなく、他の人の部屋にも被害が及ぶ可能性があります。早めに大家さんや管理会社に連絡しましょう。
水漏れと勘違いしやすいトイレ床が濡れる原因
水漏れと勘違いしやすいトイレ床が濡れる原因は以下の2つです。
- 寒暖差で結露している
- 尿が漏れている
こういった場合は、トイレの故障による水漏れではありません。
それぞれについて詳しく解説します。
寒暖差で結露している
寒暖差でトイレの室内が結露すると、トイレ床が濡れます。湿度の高い梅雨の時期や、暖房を入れていて寒暖差がある時期に多く見られます。
寒暖差による結露が原因の場合、トイレの室内にカビが発生する原因になるため注意しましょう。
寒暖差による結露やカビの発生を防ぐには以下の対策ができます。
- こまめにトイレの床をふく
- 換気をする
トイレ内に窓がない場合、換気扇を常にまわしておくのも有効です。
結露と水漏れを見分けるには、水の広がり方や発生パターンに注目します。結露による水滴は、床全体に均一に広がる傾向があり、室温が上昇すると自然に乾燥します。
一方、水漏れは特定の箇所から水が染み出すように広がり、時間とともに水たまりが大きくなっていく特徴があります。
見分けるための具体的なチェックポイントとして、まず床の濡れ具合を確認します。結露の場合は表面的な濡れにとどまりますが、水漏れの場合は床材の継ぎ目から水が染み出していたり、押すとジワジワと水が染み出してくることがあります。
尿が漏れている
排尿したときに尿が漏れた場合、トイレ床が濡れる原因となります。特に小さい子どもがいる場合、まだ上手く便器内に排尿できず床に漏れることがあります。
また、成人男性が様式便座で立って用を足すとき、便器の外に尿が漏れることがあります。
尿が垂れないように気を付けてトイレを使いましょう。
また、小さい子どもの場合は親が声掛けしましょう。
トイレの床に水漏れしたときの修理方法
トイレの床に水漏れしたときの修理方法は以下です。
止水栓のパッキンを交換する
止水栓のパッキンを交換することで床への水漏れが防げます。止水栓のパッキンを交換するには、以下の5ステップが必要です。
- 水道の元栓を閉める
- ナットをゆるめ、パッキンを取り出す
- 古いパッキンを新しいパッキンと交換する
- ナットを閉め、水道管の元栓を開ける
- 水を流して水漏れしないか確認する
作業の際は、モンキーレンチや水栓ドライバー(マイナスドライバー)を用意しておきましょう。パッキンの費用はメーカーや種類にもよりますが、約500円です。
トイレタンク内の部品を交換する
トイレタンクが原因でトイレの床が濡れている場合、トイレタンク内の部品を交換することで水漏れを防げます。トイレタンク内で交換可能な部品はボールタップ、フロートバルブの2つです。
ボールタップの交換
ボールタップの交換は以下の5ステップで可能です。
- トイレのフタとカバーを外す
- トイレタンク内の水を抜く
- ボールタップを取り外す
- 新しいボールタップを取り付ける
- 止水栓を開き、水漏れがなおったか確認する
ただし、ボールタップの形が珍しいものだったり、微調整が必要だったりすると初心者が自力でなおすのは難しいため、業者に依頼しましょう。
フロートバルブの交換
フロートバルブの交換は以下の5ステップです。
- チェーンを外す
- フロートバルブを取り外す
- 新しいフロートバルブのチェーンの長さを調節する
- フロートバルブ、チェーンの順に取り付ける
- 止水栓を開き、水漏れがなおったか確認する
ただし、トイレに合ったフロートバルブを選ぶのは難しいため、専門業者に依頼するのがおすすめです。
ボールタップは約2,000円~4,000円、フロートバルブは1,000円台のものが多いです。
接続部の締め直し
給水管や排水管の接続部分の緩みは、一般的な工具で締め直すことができます。特にウォシュレットの給水ホースや止水栓との接続部分は、振動などで徐々に緩んでくることがあります。
締め直しの手順は以下の通りです。
- 水漏れの箇所を特定し、その周辺を乾いた布でしっかりと拭き取ります。
- 止水栓を閉めて水を止めます。
古い止水栓は完全に閉まりきらないことがあるため、念のため水受けを用意しておくと安心です。 - 適切なサイズのモンキーレンチやパイプレンチで締め直します。
過度な力で締めつけないよう注意が必要です。ナットやパッキンが変形してしまうと、かえって水漏れの原因となってしまいます。 - 少しずつ止水栓を開けて水漏れが止まったことを確認します。
また、便器と床の接続部分のコーキング(シーリング材)の劣化による水漏れは、古いコーキングを除去し、新しいものを打ち直すことで対応できます。ただし、この作業には経験とコツが必要なため、初めての方は無理に行わず、専門家に相談することをお勧めします。
ウォシュレットを交換する
ウォシュレットが原因の場合、ウォシュレットの部品を交換することでトイレの床の水漏れがなおります。ウォシュレットを交換するには、以下のステップが必要です。
- トイレタンク横の止水栓を閉める
- 給水管と分岐金具を押さえ、ナットを緩めて取り外す
- 分岐金具を止め、パッキンを挟んで取り付ける
- 便座を固定しているナットを外して便座を取り外す
- ゴムブッシュを便座取付穴に差し込み、ベースプレートを取付けて固定し、ウォシュレット差し込む
- 分岐水栓に給水ホースの袋ナットを取り付け、止水栓を開ける
- コンセントを差し込んだら完了
ウォシュレットを交換する場合、感電しないよう必ずコンセントを抜いた状態で行いましょう。ただし、ウォシュレットの交換は大掛かりで大変なため、業者に依頼するのがおすすめです。
業者に依頼すべきトイレ床水漏れのケースと対応
トイレの水漏れは、症状や原因によって自己対処が可能なケースと、専門家の介入が必要なケースに分かれます。適切な判断基準を知ることで、無理な修理による二次被害を防ぎ、修理費用の最適化にもつながります。
自分で対処できる軽度な水漏れの特徴
自己対処が可能な水漏れには、いくつかの共通した特徴があります。例えば、ウォシュレットの給水ホース接続部からの水漏れは、接続部の増し締めで改善することが多いです。
また、便器と床の境目からの軽微な水漏れは、シーリング材の補修で対応できる場合があります。
注意すべき点として、自己対処は基本的に目視で確認できる箇所に限定すべきです。床下や壁中の配管からの水漏れは、専門的な技術と工具が必要となるため、素人の対応は適していません。
業者に依頼すべき水漏れのケースとその理由
専門業者への依頼が必要なケースには、床下への水の染み込みや、配管からの持続的な水漏れなどがあります。これらは建物の構造に影響を与える可能性があり、早期の専門的対応が求められます。
自力で対処できない場合、専門業者に修理を依頼するのがおすすめです。自力でなおそうとしても原因がわからず対処できない可能性があり、無理に直そうとするとかえって悪化させることもあります。
特に注意が必要なのは、水漏れの箇所が特定できない場合や、床材が変色・膨張している場合です。これらは既に相当量の漏水が発生している可能性を示唆しており、放置すると床下腐食やカビの発生など、深刻な二次被害につながる恐れがあります。
特に、マンションやアパートなどの賃貸物件の場合、被害はあなたの部屋だけではなく他の人の部屋まで及ぶこともあります。
賃貸物件の場合、まずは大家さんや管理会社に連絡し、今後どうしたらいいか指示を待ちましょう。
業者に相談する際のポイントと伝えるべき情報
水道修理業者に相談する際は、症状の詳細な説明が重要です。水漏れに気付いた時期、漏水の状態(常時か断続的か)、使用時の異常(音や振動など)といった情報は、問題の特定に役立ちます。
また、建物の築年数や過去の修理履歴なども、重要な情報となります。特に築20年以上の物件では、配管全体の経年劣化を考慮した修理計画が必要となる場合があります。
水道修理業者の選び方と信頼できる業者の見極め方
信頼できる水道修理業者を選ぶポイントは、資格保有者の在籍状況と、緊急対応体制の整備状況です。給水装置工事主任技術者や配管技能士などの国家資格保持者が在籍している業者は、技術力の面で信頼性が高いと言えます。
見積もりの透明性も重要な判断基準です。修理内容や使用部品を詳細に説明し、追加費用が発生する可能性がある場合はその旨を事前に説明する業者を選びましょう。
また、アフターフォローの体制が整っているかどうかも、業者選びの重要なポイントとなります。
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まとめ
トイレ床が水漏れする原因は便器本体の問題や水道管、ウォシュレット、トイレタンク、床からの水漏れとさまざまです。
また、水漏れと勘違いしやすいトイレ床が濡れる原因として、寒暖差による結露や尿漏れがあります。自力で対処できる場合は、この記事を参考にしてください。
トイレ床の水漏れの原因が分からなかったり、自力での対処が難しい場合は業者に依頼しましょう。
大きなトラブルになってしまう前に早急に対策をとるようにしましょう。