この記事で説明しているポイントは?
トイレがつまるとどう対処すればいいか困ってしまいますよね。トイレつまり専用の道具がなくて慌ててしまうかもしれません。
トイレに流せるものが原因でトイレがつまった場合は、洗剤を使ったトイレつまりの解消法が試せます。
トイレがつまって困っている方のために、おすすめの洗剤と効果的な使い方について解説します。
洗剤を使ってトイレつまりを解消する参考にしてください。
トイレつまりを症状別、原因別に解説した完全ガイド記事はこちらをご覧ください。
トイレつまりに洗剤は効く?
トイレに流せるものが原因でトイレがつまった場合は、酸性やアルカリ性(塩素系)などの洗剤を使うことができます。
トイレがつまる原因は、以下の通りです。
- トイレットペーパーを大量に流してしまった
- 尿石や汚れなどが溜まった
- トイレタンクにペットボトルを入れるなどの過度な節水
- 子どものおもちゃやスマホなど異物のつまり
トイレに流せるものでも、大量に流すと水の流れが悪くなり、つまってしまいます。水はこまめに流し、1週間に1回は洗剤を使って掃除しましょう。
過度な節水は排泄物などを流すための水量が不足するため、つまる原因になります。
洗剤は根本解決にはならない場合が多い
家庭用洗剤はトイレつまりを解消するための一時的な対処法であり、根本的な解決にはなりません。
例えば、下水管がつまっている場合には専用のホースやカメラを使用して、つまりの場所や原因を特定し、適切に解消する必要があります。
トイレつまりが発生した場合には、修理業者に相談することが重要です。DIYでの解決は、一時的に解決できたように見えても状況を悪化させることもあります。
ラバーカップ(すっぽん)がある場合は、まずラバーカップを使いましょう。
ラバーカップ(すっぽん)の使い方はこちらの記事で解説しています。
また、ラバーカップがない、しかし洗剤を使いたくない場合につまり解消に使える道具をこちらの記事で解説していますのでご覧ください。
適切な方法でトイレつまりを解消し、再発を防止するためにも早めに修理業者を呼んでください。
トイレつまりに効く洗剤を使って解消する方法
トイレのつまりの原因によって使う洗剤は異なります。つまりの種類に合った解消法を試してみましょう。
洗剤には大きく分けて以下の3種類があります。
- 中性洗剤
- アルカリ性洗剤
- 酸性洗剤
それぞれの洗剤を使ったつまりの解消法を詳しく説明します。
中性洗剤を使う場合
トイレットペーパー、排泄物などがつまる軽度のつまりの場合は、中性洗剤が使えます。
洗剤の性質(酸性、アルカリ性、中性)はラベルや使い方の表記部分に書いてあるので、必ず確認しましょう。
家庭にある中性洗剤の代表は食器用洗剤です。洗濯洗剤にも一部、中性のものがあります。
中性洗剤を使う場合の改善方法の手順は、以下の通りです。
- 便器内の水位が上がっている場合は、灯油ポンプや使い捨てカップを使って水を汲み出す
- 洗剤を約100cc注ぐ
- 約50℃のお湯を入れ、約20~30分放置する
- 水を流して、つまりが解消したかどうか確認する
中性洗剤でも改善されない場合はアルカリ性洗剤を使えますが、水位が上がってくるなど非常事態の場合はすぐに修理業者に連絡してください。
アルカリ性洗剤を使う場合
つまりが重度の場合には、アルカリ性(塩素系)洗剤を使ってみましょう。
アルカリ性洗剤は、油と水を結びつきやすくし、汚れを素材から離す界面活性剤を主成分とした洗剤です。
油汚れやタンパク質由来の汚れを溶かせるので、以下のものに効果があります。
- トイレットペーパー
- 排泄物
- 嘔吐物
- 髪の毛
アルカリ性洗剤を使う場合の改善方法の手順は、以下の通りです。
- 便器内の水位が多い場合、灯油ポンプや使い捨てカップを使って水を汲み出す
- 洗剤の説明欄で規定量を確認し、注ぐ
- 20~30分放置する
- 水を流して、つまりが解消したかどうか確認する
アルカリ性洗剤でも改善されない場合は、すぐに修理業者に連絡してください。
酸性洗剤を使う場合
トイレつまりの原因が尿石の場合は、尿石がアルカリ性なので、酸性洗剤が効果を発揮します。
酸性洗剤を尿石にかけてしばらく放置すると、尿石は剥がれ落ちます。
普段のトイレ掃除には、酸性洗剤を使って尿石や悪臭を防ぎましょう。
酸性洗剤を使う場合の改善方法の手順は、以下の通りです。
- 便器内の水位が多い場合は、灯油ポンプや使い捨てカップを使って水を汲み出す
- 洗剤の説明欄で規定量を確認し、注ぐ
- 約5分放置する
- こすり洗いして水を流す
トイレつまりに効くおすすめ洗剤
洗剤は薬局などで購入できるので、常備しておくと良いでしょう。
しかし、トイレつまり解消に即効性はなく、洗剤を入れてから、少し時間をおく必要があります。
1度でうまくいかなくても、何回か繰り返すと効果があるでしょう。
トイレのつまりに効く洗剤は、以下の通りです。
- チャーミーVクイック
- ロービックK-97JD
- ピーピースルーF
- 除菌トイレハイター
- サンポール
- デオライトL
1つずつ見ていきましょう。どの洗剤を使用する場合でも、必ず説明書をよく読み、安全に使用するようにしてください。
中性洗剤① チャーミーVクイック
チャーミーVクイックは、洗剤や石けんなどを製造販売するライオンが販売している中性の食器用洗剤です。
天然由来速乾成分配合で油汚れに強く、洗浄力には定評があります。
つまりの原因となる有機物を分解し、水に溶かして排出することができる成分です。
ですから、トイレットペーパーや排泄物などへの効果が期待できます。
ただし、チャーミーVクイックは、プラスチック製の配管などに悪影響を与えることがあるため、使用前にパイプ材質を確認することをおすすめします。
中性洗剤② ロービックK-97JD
排水管の汚れを天然バクテリアのはたらきで、水と二酸化炭素に分解するバイオクリーナーです。
排水管の汚れ、油脂、トイレットペーパーなどを分解し、トイレ排水管のつまりや悪臭を予防します。
ロービックK-97JDは、排水システムの予防的なメンテナンスに使用される洗剤で、つまりトラブルに対する解決策とならないことも多いです。
ロービックK-97JDは劇薬などを使用していないため、パイプなどを傷めず、人体にも安全です。
重度のつまりの場合は効果が現れない可能性もあります。その場合は、6〜8時間放置してもいいかもしれません。
アルカリ性洗剤① ピーピースルーF
ピーピースルーFは、和協産業株式会社販売のアルカリ性洗剤です。排水管内の汚れ・ニオイを強力な発泡と発熱作用で、取り除きます。
強力なアルカリ性の成分を含んでおり、有機物を分解する力が強い洗剤です。
つまりの原因であるトイレットペーパーや排泄物、嘔吐物などを溶かします。
トイレ以外の排水管などのつまりにも効果を発揮しますが、洗浄力が強いので、取り扱いには十分気をつけてください。
また、プラスチックなどの素材に対しては腐食性があることがあります。パイプの素材を確認した上で、適切に使用してください。そして、使用する際には、必ず換気を行い、直接肌に触れないように注意してください。
アルカリ性洗剤② 除菌トイレハイター
除菌洗浄トイレハイターは、花王が販売するアルカリ性洗剤(塩素系)です。ジェル状タイプ洗剤のため垂れにくく、じんわりと汚れを絡め落とします。
効果は高いですが、人体への刺激も強いため取り扱いには十分注意しましょう。
また、酸性タイプの製品、食酢、アルコール等と混ぜると有毒ガスが発生するので、必ず単独で使用しましょう。
除菌漂白効果も備えており、日常的な清掃にも便利です。ただし、便器の色素によっては着色や変色することがあります。使用前に色の変化が起きないかを確認し、十分に洗い流してください。
アルカリ性洗剤③ パイプユニッシュ
ジョンソン社のパイプユニッシュは、水酸化ナトリウムを主成分とする強力なアルカリ性液体パイプクリーナーです。パイプユニッシュの本来の役割は、キッチンやバスルームの排水管内の油脂やヘドロを溶かし、悪臭の原因となる雑菌を除去することです。
パイプユニッシュがトイレつまりに効果を発揮するのは(外部ページ)、主に以下のような状況です。
トイレの配管内に蓄積した油分や軽度の汚れによる部分的なつまりには、パイプユニッシュが効果的な場合があります。パイプユニッシュのアルカリ性成分が、これらの汚れを溶解し、流れを改善します。
また、トイレットペーパーの大量使用や不適切な流し方が原因で発生する軽度のつまりには、パイプユニッシュが効果を発揮することがあります。アルカリ性の液体がトイレットペーパーを分解し、つまりを解消します。
パイプユニッシュは強アルカリ性の液体であり、使用時に刺激性のガスを発生させます。窓を開けるなどして、十分な換気を行ってください。
つまりの程度が重度の場合は、パイプユニッシュだけでは解決できないこともあります。つまりの状況によっては、複数回の使用が必要だったり、全く効果が見られない場合もあります。
酸性薬剤① サンポール
サンポールは、KINCHOが販売する酸性洗剤です。酸とマイナスイオンの相乗効果で排水管の汚れを化学分解し落として、つまりを改善します。とりわけ、尿石の蓄積が原因のつまりに効果を期待できます。
洗剤の色はグリーンで、かけた場所が分かるので、通常のトイレ掃除にも便利です。
また、すっきりした香りで不快感が少なく、安価なのも魅力です。
皮膚に付着しないように、使用の時にはゴム手袋を着用しましょう。
酸性薬剤② デオライトL
デオライトLは、自社で配管洗浄も行う和協産業が販売する酸性洗剤です。尿石を素早く溶解除去します。がんこな詰まり、悪臭解消にも有効な洗浄剤で、日常的なトイレ清掃にも使えます。
洗浄力に優れていますが、医薬用外劇物ではないので、環境に優しいのも魅力です。
ただし、もともとは消臭・抗菌効果が主なので、トつまりの原因となっている汚れを溶かし流す能力はあまり高くありません。
手荒れ防止のため、使用の際にはゴム手袋の着用をおすすめします。
トイレのつまりに効く洗剤を試してもダメだったら
洗剤を使う方法でトイレのつまりが解消できず自力での解決が難しそうなら、迷わず専門業者に連絡しましょう。
つまりの原因が奥へ入り込んでしまったり、便器を取り外して元に戻せなくなる場合もあります。余計なことをすれば修理代が増える一方です。
排泄物を業者に見られるのは恥ずかしいと感じるかもしれません。
しかし、トイレの修理は、専門業者にとって日常業務なので、恥ずかしがる必要は全くありません。
トイレ修理の専門業者に早めに相談しましょう。
トイレつまりに対応できる業者はたくさんありますが、登録業者で口コミの良い業者を選びましょう。
また、業者の公式ホームページも確認し、信頼できる業者か調べましょう。
まとめ
トイレつまりに効く洗剤と効果的な使い方を解説しました。
トイレに流せるようなものが原因でトイレがつまった場合は、洗剤を使ってつまり解消を試してみましょう。
洗剤には中性洗剤、アルカリ性洗剤、酸性洗剤と種類があるので、トイレつまりの原因にあった洗剤を選びましょう。
自力でトイレつまりが解消できない・難しいと思ったときは、すぐに専門業者へ連絡することをおすすめします。