この記事のポイント

  • 排水芯が200mmの標準規格と異なる住宅でトイレを交換する場合、床や壁を壊さずに設置できるリモデル便器が選択肢
  • 便器の固定キャップ位置を壁からの距離で測ることで、自宅の排水芯を確認。
  • 排水芯の実測値と便器の対応範囲を照らし合わせたうえで、商品と施工方法を判断する
  • 品番からの排水芯特定に不安が残る場合も、水道レスキューセンターへ品番の写真を送るだけで無料の概算相談ができます

トイレのリフォーム見積書に「リモデル便器」と書かれていて、金額が思ったより高いことに戸惑い、本当に必要な商品なのか調べている方は少なくありません。

リモデル便器は排水管の位置がメーカーの標準規格と異なる住宅で、壁や床を壊さずに便器を交換するための商品です。

水道レスキューセンターは大阪府を中心に水道局指定給水装置工事事業者としてトイレ交換の現場に携わっており、この記事ではリモデル便器の仕組みとデメリット、自宅での判断方法、費用の内訳までを実務の視点で解説します。

リモデル便器とは?

リモデル便器とは?

リモデル便器とは、排水管の位置がメーカーの新築標準規格と異なる住宅向けに、排水位置を調整できる大便器のことです。専用の部材で排水位置を吸収するため、床や壁を壊さずに便器だけを交換できます。

同じ排水位置可変タイプの便器でも、メーカーによって呼称が異なります。TOTOでは「リモデル」、LIXILでは「リトイレ」と呼ばれ、販売店ではリフォーム用便器と表記されることもあります。

ここでは、リモデル便器を理解するために必要な次のポイントを解説します。

  • 排水芯という寸法が便器選びの基準になる理由
  • 排水アジャスターが排水芯の違いを吸収する仕組み
  • 排水管を移設せずに交換できることで生まれる利点

それぞれについて以下で解説します。

排水芯という寸法が便器選びの基準になる理由

排水芯とは、便器背面の壁表面から床の排水管中心までの水平距離を指す寸法です。LIXILの公式カタログでは、新築住宅で標準とされる床排水の排水芯を200mmと定めています。

便器はこの寸法を前提に設計されているため、排水芯が合わない便器を選ぶと、そもそも排水管に接続できません。ただし、住宅の建築年やリフォーム履歴によっては排水芯が200mmから外れているケースも多く、その場合に選択肢となるのがリモデル便器です。

1980〜90年代に建てられた住宅や、過去に一度リフォームを経ている住宅では、この標準からずれた排水芯が使われている可能性を念頭に置いておくと商品選びで迷いにくくなります。

なお「排水心」と表記されることもありますが、同じ意味です。

排水管を移設せずに交換できることで生まれる利点

リモデル便器を選ぶ最大の利点は、排水管そのものを移設する工事が不要になることです。

排水管を動かして200mm固定タイプの便器を設置する方法も理屈のうえでは可能ですが、その場合は床の解体と復旧が必要になり、工期も費用総額も膨らみやすくなります。

目先の本体価格だけを比べて「排水管を移設したほうが安いのでは」と考えるかもしれませんが、解体・復旧・仕上げまでを含めた総額で見ると、リモデル便器による交換のほうが結果的に負担が小さくなるケースがほとんどです。

壁や床の工事が発生しない分、工期は概ね半日から1日程度で完了します。

リモデル便器を選ぶ前に確認したい4つのデメリット

リモデル便器を選ぶ前に確認したい4つのデメリット

リモデル便器には、排水管を動かさずに交換できる利点がある一方で、事前に知っておきたいデメリットも存在します。ここでは次の4つを解説します。

  • 便器が手前に出て空間が狭くなる度合い
  • 200mm固定タイプより本体価格が上がる理由
  • 排水芯によっては対応できない例外の範囲
  • 施工品質が仕上がりを左右する箇所

それぞれについて以下で解説します。

便器が手前に出て空間が狭くなる

排水芯の寸法が大きいほど、便器は手前に出て設置されます。TOTOの公式施工説明書には、排水芯が壁から50センチを超えるような物件(540mmや580mm)では、便器と壁のすき間が10センチを切るようなこともあります。

トイレ室の奥行きに余裕がない住宅では、ドアの開閉や足元の動線に影響することがあります。採寸の際は便器の寸法だけでなく、設置後にドアが問題なく開閉できるかまで確認しておくと安心です。

200mm固定タイプより本体価格が上がる

リモデル便器は、同シリーズの200mm固定タイプと比べて本体価格が高くなる傾向があります。これは排水位置を調整する排水アジャスターが部材として同梱されるためで、便器としての機能面のグレードが上がっているわけではありません。

排水芯によっては対応できない

リモデル便器であればどんな排水芯にも対応できるわけではありません。LIXIL公式カタログの対応範囲一覧表では、排水芯が201〜209mmの範囲には対応できない商品があることが明記されています。

ノーマルの200mmからわずか数ミリ〜9ミリだけズレていると、逆に部材をカットして繋ぐための物理的な長さ(のりしろ)が足りず、アジャスター自体が収まらなくなってしまいます。

その場合は、リモデル用ではなく、便器を数ミリだけずらすことで通常の200mm固定仕様のまま設置できるケースがほとんどです。だからこそ、事前の調査が重要となります。

また、一部マンションに使われている壁排水で排水芯120mm(壁排水の場合は床からの高さ)のタイプは構造上、便器を前に出す施工ができないという制約もあります。

現在では壁排水の位置(排水芯)の高さは120㎜に統一されています。しかし、昔のトイレでは155㎜や100㎜があります。

関連記事:「マンションのトイレリフォームは何に注意すればいい?費用相場と業者選び、管理規約のポイントを解説

施工品質が仕上がりを左右する

リモデル便器は部材の組み合わせで排水位置を調整する分、施工の丁寧さが仕上がりに直結します。横引管の接着が不十分な場合や、便器の固定順序を誤った場合は水漏れにつながります。

水道レスキューセンターは大阪市第3157号をはじめ複数の自治体で水道局指定給水装置工事事業者の指定を受けており、こうした部材の使い分けや施工手順を踏まえた対応を行っています。

つまりの発生確率が上がる

異なった排水管の位置と排水芯をアジャスターで合わせることになるので、どうしても排水管の曲がった部分が多くなります。そのため水流が弱まり、水が流れにくくなっているので、つまりが起こり易くなります。

そこで、リモデルトイレを使用する場合は、流すものの量をなるべく少なくするように注意してください。

関連記事:「トイレつまり完全解説!自分で直せる症状や原因・解消方法徹底ガイド

自宅の排水芯を調べてリモデル便器が必要か判断する方法は?

自宅の排水芯を調べてリモデル便器が必要か判断する方法は?

自宅にリモデル便器が必要かどうかは、実際に排水芯を確認すれば判断できます。ここでは次の3つの手順で解説します。

  • 床排水と壁排水を見分ける確認ポイント
  • 便器の固定キャップから排水芯を測る手順
  • 既設便器の品番から排水芯を調べる方法

それぞれについて以下で解説します。

床排水と壁排水を見分ける確認ポイント

排水芯を測る前に、まず自宅が床排水か壁排水かを確認します。便器の後ろから太い配管が壁の中に向かって伸びていれば壁排水、便器の下に配管が隠れていて目視できなければ床排水です。

一般的な戸建てやマンションの多くは床排水ですが、一部のマンションでは壁排水が採用されています。この見分けを最初に誤ると、以降の採寸や商品選びがすべてやり直しになるため、必ず最初に確認しておく手順です。

便器の固定キャップから排水芯を測る手順

床排水の場合、便器の根元にある固定キャップの中心から、便器背面の壁までの距離を測ることで排水芯の目安がわかります。固定キャップは便器を床に固定するねじを隠すためのカバーで、大小2種類あるうちの大きいほうが目印になります。

メジャーを壁に垂直に当てて計測すれば、多くの場合はおおよその数値を把握できます。

ただし、この測定はあくまで目安であり、正式な数値は施工者による実測で確定します。特に既設便器を外さないと正確に測れない場合もあるため、数値に幅がある前提で参考にしてください。

既設便器の品番から排水芯を調べる方法

自分で測るのが難しい場合は、既設便器の品番からメーカーの仕様を調べる方法もあります。品番の表示位置はメーカーによって異なり、TOTOはタンク正面右上、LIXIL(INAX)はタンク左側面に品番が記載されていることが多いです。

なお古い製品では便器の右側面に表示されている場合があります。

品番を控えても排水芯まで自分で特定するのが難しい場合は、品番の写真を水道レスキューセンターのLINEまたはメールで送っていただければ、無料見積もりの一環として概算をお伝えすることができます。

リモデル便器への交換費用はどのくらいかかる?

リモデル便器への交換費用はどのくらいかかる?

水道レスキューセンターの料金体系では、便器・タンクの交換が27,500円から、トイレのリフォームが38,500円からとなっており、見積り・出張・キャンセル料はいずれも無料です。ここでは費用の内訳と、比較検討の際に確認しておきたいポイントを解説します。

本体価格と工事費の内訳

リモデル便器への交換費用は、大きく分けて以下で構成されます。

  1. 便器本体の価格
  2. 既設便器の撤去・処分費
  3. 給排水の接続工事費
  4. 排水アジャスターなどの部材費

見積書にこの4項目が明確に分かれて記載されているかを確認すると、どこにいくらかかっているのかを把握しやすくなります。項目がまとめて一括表示されている場合は、内訳を尋ねてみることをおすすめします。

トイレ交換・リフォームの費用についてはこちらの記事をご覧ください。

見積書で確認しておきたい項目

見積書を受け取ったら、以下を確認します。

  • 便器の品番と対応する排水芯の範囲が明記されているか
  • 部材費の内訳があるか
  • 追加費用が発生する条件が説明されているか

上記の3点が曖昧なまま契約すると、工事当日に想定外の追加費用が発生する原因になります。不明な項目があれば、契約前に業者へ質問し、書面で回答をもらっておくと安心です。

リモデル便器の交換を任せる業者はどう選べばいい?

リモデル便器の交換を任せる業者はどう選べばいい?

リモデル便器は部材の組み合わせで排水位置を調整する分、施工者の技術力が仕上がりを左右します。ここでは業者選びで確認したい3つのポイントを解説します。

  • 水道局指定給水装置工事事業者かどうかの確認
  • 現地確認と説明の丁寧さを見るポイント
  • 注意したい業者の特徴

それぞれについて以下で解説します。

水道局指定給水装置工事事業者かどうかの確認

給水装置の工事を任せる際は、自治体から指定を受けた水道局指定給水装置工事事業者かどうかを確認します。

水道レスキューセンターとして大阪市第3157号をはじめ、複数の自治体で指定を取得したうえで施工にあたっており、対応可能なエリアの広さは指定の取得状況からも確認できます。見積もりの段階で指定番号を尋ねてみることも、業者選びの判断材料になります。

現地確認と説明の丁寧さを見るポイント

信頼できる業者は、見積もりの段階で排水芯を実測し、作業前に工事の手順と所要時間を説明します。電話やメールの見積もりだけで金額を確定させ、現地確認を省略する業者は、当日になって条件が異なり追加費用が発生するリスクがあります。

作業後に原因や再発防止のポイントまで説明してくれるかどうかも、施工の丁寧さを判断する材料になります。

注意したい業者の特徴

他社より極端に高い、あるいは極端に安い、法人名や所在地が不明、見積もりが有料といった特徴を持つ業者には注意が必要です。こうした特徴に当てはまらないかを事前に確認しておくと、トラブルを避けやすくなります。

水道レスキューセンターでは見積り・出張・キャンセル料をいずれも無料とし、最初の見積り金額以外の追加請求が発生しない明朗な料金体系を採用しています。

まとめ

リモデル便器が必要かどうかを判断する際は、まず自宅の排水芯を確認し、その数値をもとに対応する商品と施工方法を検討することが次の一歩になります。

見積書を受け取った際は、便器の品番と排水芯の対応範囲、部材費の内訳が明記されているかを確認してください。

排水芯が境界値に近い場合や、200mm固定タイプと迷っている場合は、本体価格だけでなく撤去・処分費や施工の丁寧さまで含めて比較しましょう

水道レスキューセンターでは品番の写真をLINEまたはメールで送っていただくだけで無料見積もりのご相談を受け付けており、出張・キャンセル料も無料です。

排水芯の測り方や見積もりの内容に迷う点があれば、お気軽にご相談ください。